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■絵本武功夜話
忠実に分かりやすく、江戸文政期の作

 いま話題の戦国史料『武功夜話』に絵本があった。これを描いたのは同書を秘蔵する愛知県江南市前野町の旧家吉田(旧姓前野)家第23代当主吉田雄正(かつまさ)、またの名を南窓庵亀仙とも言った。信長が織田家の棟梁となり、桶狭間の合戦に至るまでを絵にしている。制作されたのは文政11年(1828)のことだった。

 絵には文章が添えられているが、感心するのはその内容である。『武功夜話』に実に忠実で、よくぞここまで読み込んだ、と驚かされる。吉田家には十種類ほどの『武功夜話』が残れているが、唯一の完本である21巻本はこの雄正が書写したのではなかろうか。

 絵本であることから、読みやすい文字で書かれている。合戦の模様や日々の暮らしなどが描かれていて内容的に見ても興味深いし、当時の会話調の言葉や方言が出てきたりするのも楽しめる。

 信長は生駒の娘吉野に惚れ、足繁く通うことになる。懐妊させた場面では「はなれてゐても さをさしゃとどく 男と女」との書き込みがあり、信長に「できました」、吉野に「はずかしい」と言わせている。平伏するのは生駒家の当主八右衛門か。

 吉田家の特別の許可を得てこの絵本(原題は「先祖武功夜話拾遺絵本」)を手作り製本した。本文には分厚い紙を使用、オールカラー仕立て。ただいま特別価格で提供中。

 


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