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■大日本道中細見記 |
江戸時代に入ると街道は飛躍的に整備された。長年にわたって続く平和の中で、庶民でも旅を楽しめるほどになった。そこで必要になってくるのが道中の案内や旅の心得などを記すガイドブックである。 この道中記には江戸を中心に、北は蝦夷の松前から南は琉球国までを、絵図で収録している。街道、宿駅、山河などがカラーで記され、その精巧さと豪華さには目を見張るものがある。 左下の奥付に当たるところには「浪華 友鳴松旭図 江戸書肆 日本橋元大工町 三河屋鉄五郎板」とある。サイズはタテ約35.0センチ×ヨコ約173.0センチ。現物(小社蔵)は折本形式になっている。 使用したものは状態も比較的もよく、まずまずと言えるか。ただし、経年による傷みやヨレは多少あり、また、折り目でずれているところも少し見られる。制作年は不明ながら、古いものであることを考えれば、これも致し方ないか。 |