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■にっこり相続 がっくり争続

息子よ、大変なのは親ではない、お前たちだ(「はじめに」より)

 息子は7年前に2度ガンになりまして、人生を変えました。団塊の世代としてがむしゃらに生きて来た自分を捨てて、健康管理一筋に過ごしていますが、三つ子の魂百までもと言いますか、毎日の過ごし方は、せかせかと何かに追い立てられ、少しも変わっていないようです。

 仕事が遊びに変わっただけの第二の人生。マラソンにロードバイク、ボウリング……趣味が高じて、マラソン(『胃袋全摘ランナー世界を走る』)ボウリング(『60過ぎたらボウリング! 還暦玉子の玉ころがし』)の本を書いてしまいました。

 本を書きだすとこれがなかなか面白いようで、本業で培った専門の経験談を小説風にして、今回の出版に至ったようです。私は1年前に死んで、今では皆さんが言っておられるあの世で悠々自適に過ごしています。たまにこの世との出会いの場であるお墓の中から外の世界をのぞきに来ています。

 「相続は親父のこと、俺はまだ40代だから考える必要などない」

 そう思っている方が多いのが日本の実情のようです。大きな間違いはここから始まります。

 相続は相続させる父親・母親が大変なのではないのです。相続財産を受け継ぐ子供の方がむしろ大変なのです。

 死んで行く方は、勝手に死んでしまえば、それで終わり。これから生きていかなければならない人は残された価値ある財産、価値のない財産も、債務も仏壇もお墓も、親の付き合いも評判も、すべてを引き継いでいかなくてはなりません。好むと好まざるとにかかわらず、です。

 日本人の2人に1人がガンで死んでいく世の中です。60代になったら、いつガンで死ぬのか分かりません。

 事実、息子も60歳でガンになりました。幸い、手術が間に合い命拾いをしましたが、入院しているとき、自分の人生を振り返ったようです。多くの人にお世話になり、今日の地位と財力を蓄え、幸せに暮らしてきました。その息子が人生の終局を迎えるにあたり、妻や子供たちのことを初めて真剣に考えることとなったようです。

 最近は私の入っている仏壇の前に座ることもあり、神妙に墓に花を供えるようにもなりました。

 息子も今まで楽しく働き、充実した人生を過ごしてきました。嫁もわがままで忙しい息子に我慢しながらついてきました。孫たちにも人並みの教育を受けさせることができ、道を外れることなく真っ当に生活してくれています。

 もはや心配なことは何もない幸せな人生を送っていますが、それゆえに初老の息子は老後と死後のことが心配になってきたみたいです。ずいぶん贅沢な悩みだとも言えましょう。

 以下、私と息子豊成が主人公である部分も交錯しますが、まあ、聞いてやって下さい。これには内山税理士にも専門的な立場から協力していただきました。

 私のつたない経験からすると「にっこり相続」の逆をやると「がっくり争族」になり、「がっくり争族」を避けるようにすれば「にっこり相続」も可能です。皆様、人生最後の締めくくりはくれぐれも失敗のないように、と願わずにはいられません。

 今回もボウリングの本で世話になった北利子さんにイラストを描いていただきました。悲喜こもごもになりがちな相続の話を、明るく面白くまとめていただきました。

 この本が皆様の参考になれば、こんなうれしいことはありません。どうか最後の締めくくりは上手にされますよう、願わずにはいられません。(2016年10月1日 あの世から子孫の幸せを祈りながら、豊成の父より)

A5版・180頁・本体1500円+税
 

 

 

 


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