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■目からウロコの縄文文化

縄文時代のイメージが変わる!

書籍「目からウロコの縄文文化」 「縄文人は魚や貝、シカやイノシシなどの肉食が中心だった」「弥生人が渡来して、日本でも稲作が始まった」――古代史にはうとくて恥ずかしいが、そんな時代観しか持っていなかった。渡辺先生の講演録(コピー)を見て、これまで漠然といだいてきた縄文時代の「常識」がひっくり返されてしまった。まさに「目からウロコ」が落ちる思いだ。

 これはぜひとも本にして残したい。しかし、こんな小さな本屋に出させてもらえるのか。「だめもと」のつもりで聞いてみたら、ありがたいことにすぐ「OK」をもらえた。

 これには思い入れがある。普段なら100部から300部程度の出版だが、張り切って1000部を印刷することにした。それというのも低価格の本だから、これくらい刷らないと採算に合わない。

 出版の経緯はさておき、どんな内容の本なのか。一般に日本文化の基層は弥生時代にあるとされがちだ。ところが、渡辺先生はそれ以前の縄文時代にすでに形成されていたとし、具体例でそれらを分かりやすく解き明かされてゆく。

 われわれの食事の基本も、縄文時代に早くも始まっていた。主食の米は縄文当時のトチやドングリなどが替わったにすぎない。副食にしている魚や肉は彼らの食生活と同じである。

 米作りの開始も弥生人の渡来とは関係なかった。縄文人はすでに朝鮮半島の南部と盛んに交流しており、向こうに伝わったものがすぐこちらに入ってきていた。すでにご存じのように北九州の板付や菜畑の縄文遺跡からはそうした遺構なども発掘されている。

 漁業においても縄文人がそれぞれの地域に応じ、様々な漁法を開発していた。彼らは魚捕りの名人でもあった。水産国日本の基礎は実に彼らによってつくられていたと言っても過言ではないのである。

 そうした彼らは後の仏教の輪廻にも通じる「死と再生」の精神文化を持っていた。貝殻を集めた貝塚も、そこへ人を埋葬したのも、再生を願えばこそのもの。また、家の入口に死産児を埋めた埋甕(うめかめ)も、座産する姿の土偶も、あるいは人面や足形を付けた装飾土器も、生と死、そして再生を祈るものであった。

 縄文時代の話というと、土器の分類などに偏りすぎてはいないか。「木を見て森を見ず」と言うが、「物を見て人を見ず」の感なきにしもあらず。ところが、この本を読んでいると実に人間が生き生きと描かれており、縄文人の知恵と技術には感心させられてしまうのである。

 

 

 


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