「この本は東海ラジオ『ぶっつけワイド・わがまちのむかしばなし』で放送されたものをもとにまとめました。ラジオをお聞きのみなさんから、電話や葉書などでお寄せいただいた話を、その方やその知人の方たちといっしょに、半日以上かけて取材して書き上げたものばかりです。

　話の構成については、まず、その土地に伝わっている話を聞かせてくださる人捜しからはじめました。聴取者の方が事前に手配してくださることもありましたが、半分以上は聴取者の方と、あてもなく歩き回り聞き回って、なんとかまとめあげたものです。ですから、取材を終えるころには、初めて会った方なのに、古くからの友人のようになってしまいました」（筆者の平松　哲夫さん）

　「私は手作り紙芝居のサークルに入っていて、これまでに二十話をあまり制作してきました。絵の具で描いた作品のほか、切り絵やパステル画などの作品もあり、それなりに趣向をこらしています。アニメでは得られない自然のぬくもり、先人の英知などを少しでも感じ取っていただけたらうれしく思います」（切り絵作家の庵　久美子さん）。