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江戸時代、キリシタンに対して邪宗門観を抱かせるような内容で興味本位に書かれ、広く一般に読まれた通俗的な排耶(蘇)書については、既に姉崎正治、比屋根安定、新村出、海老沢有道氏等諸先輩によって発掘研究がなされ、その中の幾つかは出版されている。 本書はその通俗的排耶書の中でも文学的に完成度の高いと考えられるもので、愛知県江南市前野、吉田龍雲家に秘蔵されていた『耶蘇宗門根元記』文政2(1819)年の写本である。 『耶蘇宗門根元記』と題した写本は愛知県内に安政3(1856)年の写本である岩瀬文庫本もあるが、内容の省略等が多く吉田家本に劣る。 『耶蘇宗門根元記』吉田家本の原本は不明であるが、他に同じような写本が見当たらないことから、後述するように根元記系の原本に、18世紀後半から19世紀初頭にかけて手を加えたのではなかろうか。(京篤二郎「序文」より)。 |